2021年度入試は、旧学習指導要領に基づいて行われる入試の最終年度にあたった入試でした。さらに、半数近い都道府県でコロナ禍による出題範囲の縮小が行われたこともあり、 2021年度の数学入試は全体的に無難な内容に落ち着いたものとなりました。ただ滋賀県はその中においても下記の画像にもあるように確率と数の性質を融合した応用問題を出題しており(正答率37.4%)、全国ワースト1の平均点(38.0点)をという名誉(不名誉?)な記録を達成することとなりました。その一方で、「方程式」や「1次関数」の大問は、問題を処理する高度なテクニックではなく、”文章を読解し、内容を整理して考える力”を問うものとして位置づけされつつあります。
 2022年度入試は、新学習指導要領に基づいて行われる最初の入試です。また、2021年度の1月に最初の共通テストの実施が、県によってはある程度公立入試にも影響を与えると考えられます。野洲・守山の学習塾まなびスクールでは、まず、新学習指導要領の影響として、新たに教科書に加わった「累積度数」「反例」「四分位範囲と箱ひげ図」に注意が必要と分析しています。また、共通テストにおいては、2021年度の平均点がやや高めだったことから、難易度については今後多少の変動があるかもしれませんが、新学習指導要領に基づき 「見方・考え方」 を重視した問題が出題されたことに注目しています。この「見方・考え方」については、すでに公立入試でも「グラフや図形の見方を問う問題」や「問題の解法を書かせる問題」として出題されていますので、野洲・守山の学習塾まなびスクールでは、よりいっそう対策をすべきと考えています。
 興味深い例としては、身のまわりにある出来事からの数学の出題が野洲北中学校、守山北中学校、明富中学校、野洲中学校、中主中学校の定期テストでも例年よく出題されていましたが、公立高校入試でも多く見られたことです。下記のようにYOUTUBEの視聴回数の増加について、スマホの電池残量と視聴時間の関連、カードゲームの必勝法、といった出題はまさに中学生当事者にとって身の回りに感じることですので面白い例だと言えます。

2021滋賀県高校入試問題数学

2021滋賀県高校入試問題数学


公立高校2021数学・身近な出来事の題材

公立高校2021数学・身近な出来事の題材