10年ぶりの学習指導要領が改定されました。それに向けて2021年から教科書内容が変更となります。理科の新しい教科書の特徴は以下のとおりです。

用語の変更・追加

2021年から主な中学校の理科の教科書が表紙も以下のように新たにモデルジェンジします。
探求する新しい科学(東京書籍)

理科の世界(大日本)

中学校 科学(学校図書)

自然の探求の中学 理科(教育出版)

未来へひろがるサイエンス(啓林館)

最新の科学の実情に合わせて理科用語が追加・削除・改訂されます。具体的には
・せきずいが脊髄、ほ乳類が哺乳類、は虫類が爬虫類、せきつい動物が脊椎動物と常用漢字以外の漢字も使用することとなります。
・「化合」「イオン式」という用語が削除。
・「元素」「同位体」という用語が新しく追加
・遺伝用語の「優性」「劣性」がそれぞれ「顕性(けんせい)」と「潜性(せんせい)」と変更になりました。これは以前から指摘がありましたが、優劣という漢字がそれぞれ入っているため、マイナスのイメージが伴うため、変なイメージがない顕(あきらかにあらわれるの意)と潜(ひそむの意)を使うこととなりました。集団指導・個別指導・プログラミング講座を行っている学習塾のまなびスクールでは、主に野洲市・守山市の生徒が多いため、啓林館の教科書が例年採用されている場合が多いです。いずれの教科書であっても以前はひらがなOKだった難解な用語が増えたのはやや中学生にとってはつらい変更点となると思われます。

学習内容の変更

・以前の中1の物理範囲の圧力が中2の地学範囲での圧力と、中3の物理範囲での水圧へと移動となります。ただ考え方や実験方法はあまり変更はないので、従来どおりの指導や教材で十分対応できるとおもわれます。
・3年化学には金属の「イオンへのなりやすさ」を比較する実験と、高校化学では定番の「ダニエル電池」が追加となりました。従来で扱った電池より出てくる物質名が難しく、考え方も難易度が高いため、従来より丁寧な理解が必要となります。

ダニエル電池